「老後の心配はありませんか。」と尋ねられれば、まず頭に浮かぶのが預貯金かもしれません。ですが、それ以外にもいざという時のために考えていた方が良いことが有ります。老後の生活は様々で人によって必要となるものは異なりますが、ここでは老後に向かって知っておきたい制度を紹介します。

それぞれの制度の詳細については別に書いていきますが、ここではまず俯瞰して頂きたいと思います。
老後を考える時、それぞれのステージによって必要となる制度は段階的に変化していきます。これらの制度を利用する事で老後の生活の質(クオリティ・オブ・ライフ)が向上し、安心して暮らすことが出来ます。
老後になれば誰かの手を借りる必要も出てきます。介護施設に入るための保証人も必要となります。自分の亡き後の配偶者の生活の事も気になります。一人暮らしの場合は家財の処分も誰にやってもらうのかが心配です。
老後についてはまだ先のことと考えるよりも、先に考えておくことでその後を長く心配なく安心して暮らしていくことができるのです。まずはどのような制度があるのかを確認しておきましょう。

・エンディングノート
これまでの人生、これからの人生を考え、いざという時に必要な事をまとめておくためのノートです。法的な拘束力はありません。
・遺言書
ご自分の死後の財産や身分関係や祭祀などについて定めておくものです。
・死後事務委任契約
生前にご自分の死後に行って欲しいこと(葬儀や公共料金の解約など)を依頼する契約の事です。
・尊厳死宣言書
過剰な延命処置などを受けたくないことを書き記しておくものです。
・身元引受・身元保証サービス
お一人さまや身元保証をしてくれる人がいない場合に保証会社と契約しますが、手術の同意などは行えません。
・家族信託制度
信託銀行の商事信託とは全く違う制度です。家族など「信じる人」に財産などを「託す」という契約をする制度です。民事信託とも言われます。
・任意後見制度
十分に判断力のある方が将来に備えて、自分自身の選んだ方に財産管理などを依頼する制度です。
・法定後見制度
後見・保佐・補助という3段階で家庭裁判所の選任した方に財産管理等を依頼する制度です。

このように様々な制度が有りますが、ご自分に必要な制度を活用して安心の老後を送れるように計画をすることが必要です。老後の道筋を考える手始めにエンディングノートを書いてみることをお勧め致します。