養子には「普通養子縁組」と「特別養子縁組」がありますが、どちらも嫡出子として扱われ、相続人となります。

「普通」と「特別」の違い

養子とは血縁とは関係なく、法律的な手続きによって親子関係を築く事を言います。
養子には「普通養子縁組」と「特別養子縁組」の違いがあります。

普通養子縁組

一般的な養子の事で、実親との関係を残したまま、養親と親子になる事で、戸籍上も実親との関係の記載が残された状態となり、戸籍には「父・母」欄と「養父・養母」欄が併記される事になります。養子は養父母の氏を名乗る事になりますが、結婚をしていれば、結婚後の戸籍が優先されて、養父母の戸籍には入らず、養父母の氏を名乗る必要もありません。親権は実親から養親へと移ります。
そして、養子は嫡出子と同様に相続権を持ちます。

また、普通養子は実親との親族関係が残りますので、養親の相続権も持ちますが、実親の方の相続もできるのです。

次は養子の子供ですが、その子が縁組み前に生まれていれば、実親との親族のままで、養親とは関係ありません。
その子供が縁組み後に生まれれば、実親とは関係がありませんが、養親とは親族になります。

特別養子縁組

こちらは、実親との縁を切る養子です。幼い子供の場合(およそ6歳未満)で、養親を実親と同様にするための養子縁組です。もちろん、こちらの場合も養親の嫡出子の身分を得るので、養親の相続人となります。そして、こちらは戸籍には養子という文言は書かれません。

民法と相続税法

民法上では養子は何人いても構いません。10人でも養子となり相続人となる事は出来ます。

それでは沢山の人を養子にすれば節税になるのではないか、という事が考えられます。相続税には基礎控除や生命保険金の非課税枠がありますので、法定相続人の人数が変れば控除額や非課税枠が変ってくるのです。

・相続税の基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数
・500万円×法定相続人の数

ところが、民法上は何人でも良い「養子」ですが、相続税法では実子がいれば1人、実子が無ければ2人までと定められています。しかも場合によっては、相続人が増えるという事は、トラブルも起きやすくなる、というデメリットも生じやすいという事になります。
また、孫に直接相続させたいと養子にした場合は、相続税の2割加算の対象となりますので、注意が必要です。
(相続税の2割加算:配偶者と子(養子を含む)以外が相続をした場合、相続税の2割加算の対象となります。)

このように、相続対策のために養子を迎える事にはデメリットもありますので、慎重に行う事が必要です。


関連条文
(嫡出子の身分の取得)

第809条 養子は、縁組の日から、養親の嫡出子の身分を取得する。

 

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